るるどの覚書

全く私的な独り言から、素朴な疑問や社会的な関心ごとまで、北欧での生活の中で感じたり、思ったり、考えたことの覚書ブログ。気軽にコメントして下さると嬉しいです。

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2007/06/22

涙もろい私・・・障害を持つ人たちと共に

先日、知的障害者の人々が利用している“施設”へ行ってきました。
そこでは、80名以上の障害者が共同生活しています。20名くらいの人々が一時宿泊を利用しています。そして、通所の障害者の人たちも含めて、みんなで利用している畑や陶芸や内職などの作業する場があります。

約3年半前、その施設の敷地の中にある使われていなかった倉庫を改造したそうです。その改装した倉庫を利用して、フリースペースを運営している人に会いに行くのが主な目的でした。私費を投入して場の整備を行ったとのことです。

一つ一つ建物を案内されててみると知的障害者施設全体の雰囲気は無機質で、ひっそりして人の動きが見られないけれど、フリースペースは例外でした。フリースペースでは、卓上の織り機を使って、一人ひとりがマフラーやスカーフを織っています。織り機は20台くらいあり、複数の棚には何千種類もの羊毛の糸がありました。糸はとてもカラフルで、そこにいるだけで幸せな気分になれる空間です。

フリースペースを運営している方は、福祉とは全く関係ない仕事をしてていた方です。障害者の人たちはその方を慕い、フリースペースに来て、おしゃべりをしていきます。

15名くらいの障害者の人たちが昼食後、集まってきていました。通所の人もいれば、グループホームで生活している人もいます。また、施設内の寮で長年生活している人もいます。今、みんなの心配は、これからどこで生活していくのかわからないことだと話していました。障害者自立支援法が、具体的にどのように自分たちに影響してくるかわからない不安を抱えながら、毎日生活していると言っていました。

フリースペースを運営している方が、「みんなで安心して生活できる場をつくろうね」「ひまわりハウスをつくろうね」(フリースペースの名前は、ひまわり)と言っているのを聞いて、目に涙がいっぱいになってしまった私・・・。障害者の人たちも「うん、うん」と嬉しそうにうなずいているのです。その運営者はもう70歳、ご自身もいつまで健康で運営を続けられるかわからないのに・・・。しかも、フリースペースの運営はボランティアで、報酬はゼロ。県が、倉庫を改修した一部屋(光熱費含む)を提供するだけで、運営には、国も、県も、市も、一銭も出していません(公助のための税金は何に使われているのか??)。フリースペースの机、椅子、お茶、織り機、糸、紙、文具などすべて、運営者負担であるとのことです。その運営者の方は、マフラーになる長さ(150cm)一枚織るごとに障害者の人には1000円を支払っています。売れなくてもその運営者の人が、それを立て替えています。販路は、運営者が開拓しています(夏には、マフラーなんて売れません。)ほとんどのマフラーは2000円で販売しています。(2000円の中には、糸代、手芸道具代など、人件費、紙代、袋代などなどすべて入っているのです。善意のマフラーでなければ、1万円以上するでしょう。)

同じ敷地内にあるにもかかわらず、施設の職員さんは、フリースペースにはほとんど来ません。毎年、代わる園長さんは一度も来たことがないとのことです。「園長は障害者のことに関心が無いのがよくわかります」と、フリースペースの運営者はポツリと言っていました。若い職員さんたちはフリースペースの運営には好意的だとのことですが、長年いる年配の職員さんは「そんな余計なことをやってくれるな。障害者は管理しておけばいいんだから」と思っているのが伝わってくるとも寂しそうに語っていました。

3年半前は、物を投げたり、奇声をあげたりしていた障害者の人たちもいて、コミュニケーションをとるのが一苦労だったそうです。今、その障害者の人たちは、フリースペースに来るのを楽しんでいる様子です。テーブルを囲んで、落ち着いて座り、お茶を飲みながら、好きな人の話や、それぞれの思いや気持ちを語っています。そして、数時間、集中して織り物をする姿もありました。

「人が関わると、人はいかようにもかわる」ということを実感すればするほど、障害者の人たちのことが気になり、一日も休めないと運営者の方は話していました。運営三年目に、県はその人に感謝状を出したとのこと。でも「感謝状なんて欲しくない、県は感謝状を出すぐらいなら、障害者のための場の価値を認め、障害者の人たちのためにも運営費を負担するくらいして欲しい」と言っていた。現状のままだと、その人がいなくなったら、フリースペースはなくなるということだから・・・。
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