るるどの覚書

全く私的な独り言から、素朴な疑問や社会的な関心ごとまで、北欧での生活の中で感じたり、思ったり、考えたことの覚書ブログ。気軽にコメントして下さると嬉しいです。

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2007/02/20

運針

祖父が他界してから、三ヶ月。
祖母がとても寂しそう。

きっとまだ祖母が健康でもっと若かったら、友達と一緒に遊びに行ったり、好きなことを気兼ねなくやったりと、自由を満喫できたかもしれない。けれど、リュウマチのために、指や足が変形してしまい、好きなお裁縫もできないし、行きたいところにも思うように歩いていけません。

「昔は、お嫁に行くときは、自分の着物くらいは、自分で縫っていたんだよ」と、祖母は私によく話してくれます。親戚のおばさんたちや近隣のおばさんたちの中には、祖母に和裁を教えてもらった人が少なくありません。

私も着物の作り方を教えてもらうことにしました。お嫁に行く予定はありませんが、自分の着物を縫えるようになりたいという強い気持ちは、心の中にいつもありました。

「ちゃあちゃん(おばあちゃんのこと)、着物の作り方教えて」と祖母にお願いしたときは、まだ祖父の49日が過ぎていなかったので、「49日が過ぎたら、教えてあげるから。それまで運針の練習してなさい」と言われました。私は「えっ!運針の練習? 針と糸、使えるのに、なぜそんな簡単なことを練習しなくちゃいけないの?」と思いました。

いざ、やってみると、初めのうちは、ぬい針をひとさし指に刺してしまったり、縫い目が綺麗に均一にならなかったり、「血だらけの運針だぁ!」「血を出しながらの運針は自虐的行為…リストカットじゃなくて、指刺しだぁ」「指ぬきがうまく使えない~」と思っていたより大変でした。

今では、指ぬきも安定して使えるようになり、ちくちく、ちくちくと運針ができるようになりました! 昔の人は本当にすごいと思う。ちくちくちくひと針、ひと針縫って自分の着るものをつくっていたんだから。

運針の練習のついでに、刺し子もはじめました。暇があると、ちくちくちくちく針を動かしています。運針がこんなにも楽しいとは思わなかった。

運針のやり方を教えてくれるとき、着物の作り方の説明をしてくれているときの祖母の顔は、生き生きとして輝いている。それが私にとって、なによりもうれしい。着物を縫い上げるという結果よりも、かけがえのない時空間を共有できることのほうが重みがあるのです。
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≪ Mid-life Crisisホーム涙・・・ ≫

Comment

おばあちゃんとの素敵な時間。大事にしたいですね。ところで、わたしはたったいま、びっくりすることを発見してしまって、ちょっと頭の整理がつかずに、とまどっています。というのは、るるどさんが、ずっと男性だとばかり思っていたものだから・・・。

性別

うみぼうずさん

コメントどうもありがとう!すみません、男性だと思わせていた何かがあったのかもしれませんね。折角、男性だと思ってもらえていたのに、「ばれて」しまってちょっと残念…。小さい頃は男の子になりたくて、女であったことが恨めしかったので…。

祖母と孫が縫い、編むもの

るるどさん、こんにちは。日本語で書きます(笑い)。

この随筆は秀逸ですね。愛する夫を失ったおばあさまと、愛するおじいさまを失った孫が、その悲しみと寂しさをひととき忘れて、ひたすらに運針する―。

ただうつくしい、と感じます。切なさは一切感じません。おばあさまの歴史、つまり時の積み重ねが、やわらかい物腰となって、またさらに楚々とした、時に凛とした所作となって、そしてなによりすばらしい運針の技術となってるるどさんの目の前に展開する。るるどさんはその経験をこうしてうつくしい随筆に<編む>。

おばあさまがいつまでもお健やかでありますように。

ありがとう

MNEMOさん

コメントありがとう!

今まで、自分の書いたものを「秀逸」なんて言われたことが無かったので、感激しています。小さい頃から、作文や国語が嫌いだったので。というよりも、先生と馬が合わなかったのです。

運針が楽しくて、刺し子ばかりしています。着物づくりはまだ始まっていませんが、祖母が元気でいてくれるうちに、できるだけ早く始めたいと思っている今日この頃です。おばあちゃん子なので、おばあちゃんには長生きしてほしいです。でも、いつかお別れの日がくるんですよね…。

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Thank you, Ms. Rurudo.
I'm flattered.

It seems to me that it's high time I did something about the obscurity that I've 'enjoyed' for so long; I seem to have to become 'known' more and better.

I have something to show to the public,
which sure is a blessing, but in the past I did
not know how― or I was relunctant to be known
and judged.

Thanks to the friends (including you, of course, Rurudo-san ), now I feel stronger, much stronger, and I'm not afraid to sing both sides of the reality I face every day, I mean, the wrong and the right, the dark side and the bright side, and sing of them to the public.

Please keep inspiring me.


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好きな言葉:"Differences are not a threat, but a treasure" by Jean Vanier (ジャン・バニエは、尊敬する人の一人です)

email: mariaatlourdes@hotmail.com

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