るるどの覚書

全く私的な独り言から、素朴な疑問や社会的な関心ごとまで、北欧での生活の中で感じたり、思ったり、考えたことの覚書ブログ。気軽にコメントして下さると嬉しいです。

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2007/02/07

健全な希望

柳沢厚生労働相の以下の言葉や「女性は産む機械」発言は、日本を覆いつつんでいる、あるけれども見えにくいオブラートのような価値感を象徴しているような気がしてならない。

「若い人たちは、結婚したい、子どもを2人以上持ちたいという極めて健全な状況にいる。若者の健全な希望にフィットした政策を出していくことが大事」(柳沢)

もちろんそんな価値に同意しない人も、日本にはたくさんいると思う。私のように怒りが沸騰点に達して「こんな価値のはびこっているこの国で決して生んでやるものか!」と反応する人もいると思う。

・隣の家に住んでいた同級生は卒業後、職場で出会った男性と結婚して専業主婦になった。彼女は、結婚数年後、毎年子供を産んでいたが、みんな女の子だった。5人目が男の子だった。やっと肩身の狭い思いをしないで「妻」「嫁」「母」として、「嫁ぎ先」の家族の一員になれたという。この友人の場合は子供を産んだだけでは十分ではなく、男の子を産んでやっと一人前とみなされた。

・先日、路上で、近隣のおばさん達の井戸端会議があった。大きな声が飛び交っていて、ある方は「柳沢とかいう人もかわいそうね。女が悪いのよね。男を誘惑するような短いスカートや胸元が開いた洋服を着て、男の気を引くだけひいといて、男をもてあそんで。その挙句、結婚は嫌だとか、子供は産まないとか。女は結婚して、子供を産んで育て、それが一番だよ、それが人間の女として幸せなんだよ」などと言っていた。

・結婚相談所を利用していたある人の話では、「男性の求婚者の場合、良い仕事や安定した所得や高所得があれば年齢は関係ないけれど、女性の場合は30半ばを過ぎると多額なお金を出して複数の結婚相談所に登録しても相手を見つけるのが難しくなるみたい。男性は若い女性がいいんだよね。子供を産める可能性のある人を探すケースが多いみたい」とのこと。

女性について「子供を産む機械」とまでは言わなくても、「若いうちに結婚して、子供を産み育てることが女性にとって全うな生き方。そのようにして、女として生まれてきた役割をはたす。それが女性にとっての一番の幸せ…等等」と思っている人々は少なくないような気がする(そんな価値観もあってもいいけれど、そうでない価値も同様にあることを認めてほしい。どれが正しいと言うよりも、多様な価値観が共存することが大切なんだと思う。ため息・・・phew)。柳沢さんの言葉尻を取って、彼をいくら叩いても、それは限りのないモグラたたきのようで、同様の価値観をもった人たちは次から次へと頭を出してくるような気がする。たくさんいる同じ色をした頭のモグラたちを追いかけつづけることで、叩いている人たちは早くに疲弊してしまいそう。
********************************

「健全」という、つかみどころの無い、歯の浮くような言葉が、小さい頃から嫌いだった。私にとっては、威圧的で、押し付けがましく、耳障りの悪い、プラスチックのような無味乾燥しきった言葉だった。

【健全】(goo辞書より抜粋)
(1)体や精神に悪いところがなく、元気なさま。
    「―な肉体」
(2)状態や考え方が片寄らず普通であるさま。堅実で安心できるさま。
    「―財政」「―な読み物」
              *       *
「結婚・子供2人 極めて健全」 柳沢厚労相が発言 2007年2月6日(火)
 柳沢厚生労働相は6日の閣議後の記者会見で、参院の自民党議員から辞任要求が出ていることに対し「与えられた任務に、私の持つ力のすべてをあげて取り組んでいきたい」として、改めて辞任を否定した。さらに、今後の少子化対策への取り組みについて「若い人たちは、結婚したい、子どもを2人以上持ちたいという極めて健全な状況にいる。若者の健全な希望にフィットした政策を出していくことが大事」と述べた。

              *       *
今、日本での義務教育時代を思い返してみると「健全な男女関係」とか「健全な精神」などと、「健全」という言葉をいろいろな場面において聞かされながら教育を受けてきたと思う。

「健全な男女関係」って「結婚するまで性行為をしない男女関係」とかいう意味だったのかなあ(よくわからないけれど??)。「健全な精神」というのは今でも意味不明。

今度は「健全な希望」という発想が出てきた。「不健全な希望」がどこかにあるかのような発言。「希望」まで、一律化された基準で「健全」か「不健全」であるか裁いてほしくない。

この「不健全」な世の中で、どうすれば「健全」な男女関係、精神、希望を持ち続けていけていけるのか・・・。(「健全」な人生を生きたいとは一寸たりとも思わないけれど。These bureaucrats’ thought processes are too suffocating for me. Who wants to live life in the way "they" want "us" to live? I don't.)
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Comment

私も感じています

るるどさん、こんにちは。

柳沢大臣発言の(言葉の)奥底にある意味が非常に問われているから、問題にしなくてはと思っています。

聖書的に言えば、健全な人間なんてこの世にはいないことになります。健全なものは「全知全能の神」だけですから。不健全、罪深き人間であるからこそ、謙虚に、周りに配慮する生き方が必要だと思います。(わたし自身はクリスチャンではありませんけど、その点はキリスト教の教えに共感できるところです)

政治権力の座にある者が「健全」という言葉を使う時は往々にして「政府の望む姿を標準とする」という意味が含まれますね。それこそが、危険な発想で、戦中の日本をみれば証明できます。言葉狩りをするのではなく、権力者の使う言葉の奥にある意図に過敏になることは大事なことです。
不感応な人間こそ他人を傷つけて、平然と生きられるのではないでしょうか。毒ふりまいて生きているような人に限って「自分は健全」と考えているかもしれません。そういう意味で「健全」とはこわい言葉でもあります。

 ぼくは、むしろ「不健全」という言葉にわくわくしてしまうもので、、、ひねくれものです。

 ちいさいころから、それは変わっている、おかしい、とことあるごとに言われてきたので、反発心からむしろおかしいといわれる状態を好んで増長してきたのかもしれません。

 そういう相対性からも自由になりたいのですけれど。まだどちらかというと、好んで不健全にとどまっています。ていうか、不健全とも思っていないのだけれども。

 ちなみにぼくは、上記のいずれも(若者ということも含めて)満たしていませんです。

「健全」

renanayaさん

コメントどうもありがとうございます。足跡を残さずにいますが、renanayaさんのブログをいつも読ませていただいています。

本当に・・・「健全」という言葉の奥に秘められた意図はきれいごとではなさそうです。

最近、言葉が現実から離れたところで踊らされているような気がします。「言葉そのもの」よりも、「言葉の裏の意図」に敏感になる必要があること同感です!

「不健全」

jkskさん

コメントどうもありがとう!
私も若者という年ではないのですが、気持ちはいくつになっても若いというか、未熟であるような…。

昔、身近にいた友達に、るるどちゃんは「なんか変だよ~」「おかしいよ~」と言われたことがありましたが、みんなおかしがっているので、私は心の中で勝手に喜んでたかも・・・。

「不健全」という言葉は「健全」という肩がこりそうな評価の枠から開放されるようで、心地がいいです。

「そういう相対性からの自由」・・・そんな枠組みから、まなざしから自由になりたいですね。

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少子化問題…もう「産め産め節」は止めませんか?

■「産め産め節」を唱える「産め産め族」 どうもです。都筑てんがです。 体調不良で、ここしばらくダウンしてました。 で、今回は、柳沢発言関連…ていうか、少子化問題の続きなんですが…。出産を「生産性」と発言した菅氏http://www.komei.or.jp/news/daily/2007/0207_

少子化は余の国の政策的失敗

■予見できた日本の少子化          1月31日に参議院議員会館で開かれた緊急集会 柳沢発言はフェミニストにとっては、極めて古典的なテーマだ。何も日本の少子化は今に始まったものでなく、厚労省の人口動態統計をチェックすれば、かなり以前から明白だっ

町村前外相が柳沢氏辞任要求を「言葉狩り」と批判

国会で本来なすべきことはもっと重要なことがあると思うんですが、そこに行き着く前にこういうことで滞ってしまう。本来的な少子化問題対策はどこに行ったのでしょうか。こんなことをしているのにも我々の税金は使われているんですが・・・

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