るるどの覚書

全く私的な独り言から、素朴な疑問や社会的な関心ごとまで、北欧での生活の中で感じたり、思ったり、考えたことの覚書ブログ。気軽にコメントして下さると嬉しいです。

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2006/07/15

生活保護について 日常生活の一場面

実在している人の日常生活のひとこまです。

<彼は慢性疾患と障害を持ち、家族とはほとんど縁がなく(色々な事情で、お父さんのお葬式にも参加できなかった)、生活保護を受けて生活しています。これから8月の中旬までの一ヶ月間、一日500円で生活しないとお金が足りなくなるそうです。ニコチン中毒もあるので1箱300円の煙草からも手が離せません。以前、何度もやめようと頑張りますが、いつも無理がたたり、ひどいリバウンドがあります(他の病気も再発してしまう)。医療者は「ほどほどならいいよ吸っても」と言うそうですが、中毒者にとってはその「ほどほど」が苦しいのです。病気を持つ障害者の彼に、医師は禁煙のための「治療」はすすめないようです。>

先日、その彼から冷蔵庫が壊れ、風呂釜も壊れてしまったと電話がありました。

電気屋さんに行って一番安くて小さい冷蔵庫を見たけれど、生活保護を受けているとローンが組めないと言われたそうです。ローン(無利息)を組んで月に3000円くらいづつ返済するのは現実的だと思うけれど。でもだめだったようです。それから市のケースワーカーさんに連絡すると「そうですか」と言うだけだったとのこと。きっと「お金がなくて数日食べていません・・・」と言っても、「そうですか、御連絡ありがとうございます」で終わりなのだろうなと想像してしまった。

あまり使っていない小さめの冷蔵庫が家にあったので、それをきれいにして持っていくことにした。「この暑い日が続いている時期に、冷蔵庫がなかったら生活が大変だ」と母は思ったそうだ。早速、入っていたものを出して、きれいにした。

家族が車に冷蔵庫を入れて持って行き、壊れた古い冷蔵庫をうちに持ってきた。(その知人は「冷蔵庫のリサイクルに5000円かかるから、そのまま部屋においておいていいです」と言っていたそうだけれど・・・。そうです、その5000円を払う余裕もないのです。)

父は初めてその人のアパートに行きました。戦前に東京で生まれ、戦争中に育った父でさえも、その人の生活の場であるアパートのひどさには驚いていた。「あれは、戦前戦後によく見かけたアパートだよ・・・。」ガラクタでもゴミとして捨てられなく、ゴミ捨て場のような所が好きな父も愕然とするようなアパート。安心して生活できる場からは程遠いものなのです。

家で待っていた私は、父が持ってきた冷蔵庫を見てショックを受けました。腰くらいの高さの小さめの白い冷凍庫のない冷蔵庫。もともとは白だったのでしょうが、さびと汚れで、茶色でした。リサイクルショップにある古い冷蔵庫などを見たことはありましたが、あれほどの冷蔵庫を今の時代に使っていたことを知り、ショックでした。

病気と障害を持ちながら、生活保護を唯一の命綱にして生活している彼に医療費負担なんて残酷すぎます。生活保護費が下げられ、医療費が自己負担になったら、生きていくことは不可能です。このことを考えると気が重くなります。人事ではありません。

彼は40代です。体調があまり悪くない時に、仕事を探しに行きます。でも、だれも、どこのお店や会社も仕事を提供してくれません。また、ボランティアでもいいからと言って高齢者の施設に面接に行きましたが、断られてしまいました。

私は、そんな彼の姿にいつも励まされます。自分が落ち込んでいるときには、よき話し相手になってくれる人です。

うちの家族も生活が楽なわけではありません。私の家族も大変だからこそ、重荷を抱えているからこそ、彼のことが人事に思えないのです。「お互い様」ですから、できる範囲内のことは互いにできるのですが・・・。冷蔵庫はタイミングよくありましたが、いつもそんな風に必要に応じて何かできるわけではありません。

彼のような状況に置かれている人たちが、地域で生きていけないような社会づくりがどんどん進められています。

これは彼、個人の問題ではありません。これは社会問題です。これは政治問題です。施策づくりに直接携わる人々には、生活者の顔や姿を思い浮かべて行ってほしいと切に願います。

日本にいる人々は、この日本に人間として「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を持ち、生きる権利があるのです。

********************************
参考:(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)

日本では、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と規定する日本国憲法第25条第1項が生存権の根拠となっている。

日本国憲法第25条(生存権、国の社会的使命)
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

生活保護法(せいかつほごほう;昭和25年5月4日法律第144号)は、生活保護について規定した日本の法律である。

生活保護法の目的は、「日本国憲法第25条に規定する理念に基き、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長すること」(第1条)とされている。
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≪ 夏祭りホーム脱<いい子>の奨め ≫

Comment

第二十五条【生存権、国の生存権保障義務】

1、すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

北九州で障害者の男性が孤独死していたという記事をみて憲法の理念は本当に実現されているのかと疑問に思った。国民が払う税金はお金持ちがもっとお金持ちになるために払っているのではない。公務員という名のつく人達は事務的にではなく「公」を自覚して仕事をして欲しい。

CONSAMAさま

コメントありがとうございます。
憲法は人民の為にあるものなのに、人々がないがしろにされている現状を見て恐怖感を覚えます。今まで行政は家族の力を期待し、行政がやるべきことを怠ってきても許され、なんとかなってきていたのだと思います。これからはそうはいかないのでしょう。

まちの中で生活支援関係の動きを見ていると、一番融通の利かない人たちは公務員の人たちです。「公務員」というベールで自分たちを守ることばかりが先行しているようで、生活者の声を拾い上げてはいません。生活の保障のされている多くの公務員の人たちには、「社会的弱者」の代弁者になってもらいたいと願うばかりです。

こんばんは。

生活保護世帯の国民保険の負担割合もあがるという話が出ています。
また生活保護世帯で、持ち家のある人はそれを担保にさせられる
という案も出ています。

25条はどこに行ったのでしょう。
日本はどんどん弱者を見殺しにして行くつもりなのでしょうか?
あれこれイラ立ちがつのるmewです。

上の内容と直接関係がない内容で恐縮なのですが、TBを一つつけて行きます。

mewさん

コメントとTB、ありがとうございます。

生活保護世帯の国民保険の負担割合もあがるという話が出でているのですか・・・。持ち家のある人の家の担保の話はリバースモーゲッジのことですよね。私の周りでは、「持ち家があるんなら、それを担保にしてもいいんじゃないの」という人もいます。でも、そのように言う人たちは生活保護を受けている人たちに直接関わっていない人がほとんどです。日本の現状を距離感をおいて見ている人たちは「セーフティーネットとしての日本の居住政策はほとんどないのだから、そんなことをしたら生活の場のない人が増えてしまう」と言っていました。居住の福祉的提供は、これまで日本企業の福利厚生が手厚く行ってきていたり、多くの人が多数の兄弟姉妹を持ち大家族だったから、行政がやらなくても何とかなっていたけれど・・・。これからはどうなるのでしょう。

あ~ぁ。このまま日本の人々のセーフティーネットは崩れ落ちていくのでしょうか。

はじめまして。
私は居酒屋を経営してるんですが、生活保護の方たち、毎日飲みにきますよ~
普通に時給800円で働いてるより、いい暮らししてます。
パチンコに私より使ってたりしますよ。
受給も簡単です。
ちょっとおかしなこと言って、2ヶ月精神病院に入院すればもらえます。
実際去年だけで3人も新規に受給うけ始めました。
毎日飲みに来る人たちは、病気なんか治ってても働く方が貧乏になる、とゆう理由で何十年も保護受けてます。
その他、バイトで収入を得ていても、内緒にして受給されてる人もいます。
これみんな、小さな居酒屋1件に来る人たちの話ですよ~。
自治体によって支給額とか受給資格が違うからなのか、名古屋は生活保護の人たちにとっては、最高のところなんじゃないですか?
そのかわり、真面目に働いてる人はアホらしくなると思いますけど・・・

ももこさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
個人で居酒屋さんを経営しているのでしょうか。外食産業の激しい競争の中、大変なことも少なくないとと思います。頑張って下さいね。

生活保護を受けている人たちやその人たちの生活支援をしている人たちと話すことがありますが、給付のプロセスが簡単だと言うことは一度も、誰からも聞いたことがありません。また、受給の為の過程では、個人や家族の尊厳が奪われるような対応が多いと聞きます。

生活保護を受けている人たちの中には、本当はほとんど何もないのに、人間としての最後のプライドを守るために、「今は理由があって使えないけど、本当は銀行にお金がたくさんある」などと言う人もいます。「お金のない人」が、ないといってしまったら何も残らないのです。少なくともうそでもいいから、相手に対等な人間と思ってもらい、対等に扱われたいという気持ちがあるのです。(誰にでもあることだと思います。)

また、まだ日本には生活保護は恥ずかしくて受けられないと感じて、拒否する人たちや家族も少なからずいると聞いたことがあります。

名古屋のケースは良く分かりませんが。そんな人たちが多いとは決して思いません。私の周辺では、今、新規の受給はとても難しいと聞きます。

また、暴力団や創価学会などの組織が「社会的弱者」の裏についていると、組織が役所に圧力をかけて、社会資源を使えるようにすることもあると言うことを聞いたことがあります。しかし、この場合、問題は弱い立場に置かれている個人ではなく、組織と役所の癒着の問題なのだと思います。

生活者の最後の命綱・セーフティーネットの底上げは、社会の中の緊急課題の一つだと思いますので、一「社会的弱者」として、私は互いの足の引っ張り合いをするのは極力避けたいと思っています。

ていねいなお返事、ありがとうございましたm(_ _)m

正直、税金で毎日遊んで暮らしてる人たちにうんざりしてます。。

名古屋の支給額はだいたい12~3万だそうです。多すぎだと思います。
税金も年金も医療費もいりません。家賃を引いたら全部おこずかいです。

私は保護を受けてるのに本当に困ってる人は見たことないからかもしれませんが、るるどさんは、きっととてつもなく優しい人なんでしょうね。。

なんか日頃の彼等(彼女ら)に対するストレスをぶつけてしまったみたいで、
どうも失礼しました。すみませんでしたm(_ _)m

ももこさん

コメントありがとうございます。

上を見ると、湯水のように税金を無駄使いしている人たちがいます。そのような問題が優先的に対応・解決されるべきだと思います。

また、上記にも書きましたが、私の周りでは生活保護を受けても困っている人たちが少なからずいるので、ももこさんのであっているような方がたには会ったことがありません。

働いても経済的にも、精神的にも、社会的にも、満足な生活ができない人の多い現在、微々たる生活保護を「お恵み」のように受け、自己実現や自分を生かすチャンスも奪われている状況の中で、満たされた生活をしている人はほとんどいないのではないでしょうか。

12万円から13万円の中から、アパートの家賃、水道光熱費、食事代、交通費、トイレットペーパーや石鹸などの日用品などを差し引いたら、どれだけ居酒屋さんで使えるお金が残るのでしょう。人として文化的、社会的な生活ができるお金が残っているのか疑わしいところです。アパートの更新で、数年おきに敷金礼金などの負担も出てくるだろうし・・・。家のものが壊れた時の修理代もないとか、クーラーが買えないという話は良く聞きます。

生活保護を受けている人たちが、大企業のチェーン化した居酒屋さんへ行ってお金を使うのではなく、ももこさんのところへ行って飲食していることが頼もしく感じられます。

(一度コメントを書いたのですが・・・なぜか消えていました・・・。再度、コメント書きました。)

こんにちは。

ももこさんが書いていらしたことですが。
私も、そういう話はきいたことがあります。
自治体にもよるのでしょうが、特に以前は、基準も甘くて、
しかもいったん認められると、なかなか打ち切られない
ということはあったようです。

そういう人たちがいたので、国は「適正化」とか言って、基準や対応
を厳しくしてしまったので、今は本当に困っている人が申請を認め
られなくなって、それこそ命に関わるようなケースが出てしまい、
残念でなりません。

今回は生活保護に関することを書いたので、TBさせてくださいね。

TB、うまく行かないようです。すみません。

上の補足ですが、もちろん以前も不正受給をしていた
人は、一部に過ぎないと思います。
ただ、そういう人たちが、国に「適正化」の口実を与えてしまい、
自治体が申請をなかなかさせない、認めない方向になって
しまっているのが残念だという意味です。
もう国が弱い者いじめをしているとしか思えない今日このごろ、
この国は本当に危ないです。

mewさん

コメントどうもありがとう。TBも折角送ってもらったようなんですけど、届いていない様子。いつものように、そちらに行って読ませてもらいます!

必要な人が受けられない社会サービスになっているんですね。行き当たりばったりの法整備からはじまって、・・・末端までゆがんでしまっている社会保障制度。これから、ますます「こぼれ落ちてしまう人たち」が増えていくのでしょう。

mewさん、どうしたらいいのでしょう。望みは何処に見出したらいいのでしょう・・・。

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生活保護制度の削減:「セーフティネット」のあり方

生活保護費を削減、母子加算の要件厳しく 厚労省検討 厚生労働省は社会保障費削減策の一つとして、生活保護制度を大幅に見直す方針を固めた。一人親の家庭の給付に上乗せされている「母子加算」の支給要件を厳しくするほか、持ち家に住むお年寄りには自宅を担保にした生活

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