るるどの覚書

全く私的な独り言から、素朴な疑問や社会的な関心ごとまで、北欧での生活の中で感じたり、思ったり、考えたことの覚書ブログ。気軽にコメントして下さると嬉しいです。

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2006/06/29

ホスピス

最近、世の中を見回してもよい話がないので、自分の世界にちょっと浸ってみよう。

私の将来の夢はホスピスケアに携わること(いい大人なのに、子供みたいにまだ夢見てます・・・)。

以前、ホスピスでボランティアをしていました。高齢者施設の同じ部屋で生活していた旦那さんをなくしてしまったおばあちゃんとのかかわりを持っていました。おばあちゃんに会いに行き、たわいないお話しをしたり、旦那さんの遺骨・お葬式の相談、おばあちゃん自身の病気のこと、家族のこと、これからのこと、その他のいろんなことについてをお話をしました。

それから、医師や病院にホスピスのことを知ってもらうために、病院に行ってマッサージをしたり、学校や地域の中でホスピスについて知ってもらうための活動や資金集めの活動などをしました。

私の関わっていたホスピスの財団は、夫婦二人で立ち上げた手作りのホスピスでした。奥さんが看護士、旦那さんは縁の下の力持ち的な存在でした。二人はお子さんがいなく、多くの私財を投入して財団を立ち上げました。奥さんは「このお金で、リゾート地に豪邸を建てることもできた。でも、そんなことはばかばかしい。お金は自分たちが長年あたためてきた夢を形にするために使いたかった」と言っていたのが印象的でした。

できれば、いつか、自然の残された地球のどこか大きな空の下で、彼らのような志や夢を持った人たちと一緒に働きたい。

私が本気でホスピスに関心を持ち始めたのは、大切な人の死がきっかけです。その人は余命6ヶ月と医師から言われたとき、治療はせず、緩和ケアのみで自宅にてホスピスケアを受けることにしました。そして、最期の10日は、延命治療は一切せず、大量のモルヒネなどの痛み止めの投与だけでした。遠方にいた私が彼のところに着いたのは、天国に行ってしまった日の午後。

普段、私はほとんど夢を見ないのですが(見たとしても覚えてない)、彼の命があと数日だと聞いた次の夜にある夢を見ました。今でも鮮明にあの夢のイメージは頭の中に残っています。その夢のことを、彼の傍で最期まで一緒にいた人々に伝えたらみんな驚いていました。彼が死ぬ前に、あの世とこの世を行ったりきたりしていた時に見ていた幻覚・夢と私の夢は全く同じだったのです。彼は死ぬ前に周りにいた人たちに見えていた幻覚・夢を何度も伝えていました。本当に不思議です。私はその夢は彼からのプレゼントだと思いました。あの夢を見てから、死がとても身近になり、いとおしくさえ感じるようになりました。夢を通して、彼は光の中へ向かって行くということを教えてくれました。彼が一番大切にしていた者たちと共に光の中へと歩いていきました。先に行った人たちはすでにもう光の中にいるということも教えてくれました。

絵が上手だったら、あの夢を油絵か水彩画で残しておけたんだろうなと思うと残念です。でも、何年経っても夢に見たイメージは頭の中から消えません。

死は、村上さん、小泉さん、赤ちゃん、若者、ホームレス、女性、男性、日本人、スウェーデン人、イラン人、エチオピア人、インド人、どんな人に対しても平等です。死の直前というのは、人生の中で、一番矛盾が少ない場面であるような気がします。出産も一つの大切な場面だけれど、この世を去る時もまた大切な一つの場面だと思う。大きな泣き声をあげてこの世に出てくる赤ちゃん、そして穏やかな笑みを浮かべてこの世を去り、向こうへ行く人。そんな最期の場面に立ち合わせてもらえる仕事に携われる日が来ることを夢みています。

あの夢は私の宝物です。形のあるどんなものよりも大切な、誰にも奪われることのない宝物です。それと同時に、多くの人たちと分かち合うことのできる宝物でもあります。そして、この覚書はその分かち合いの一つです。どうぞ遠慮なく受け取ってください。これを読む一人ひとりの方が、この世を去るときには笑みを浮かべつつ、心穏やかに向こうに行くことを願っています。

後日追記:
ホスピスケアは、スピリチュアルケア、往診する医師、看護師、福祉士、ボランティア、家族、友人、地域の人々の手厚いケアがあって充実するものです。
私の関わっていたホスピスでは、料金を払えない人に対してもケアの拒否は一切していませんでした。裕福な人も貧しい人も同等の対応やケアを受けていました。
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Comment

ホスピスケア、前からとても興味が
ありつつ、日々に忙殺されて、まだ関わらせて
いただいたことは無いのですが、いつか関わらせて
いただきたいことの一つです。。。

fumohさん

コメントどうもありがとうございます。
fumohさんもホスピスケアに関心があるなんて嬉しいな。

人間だれでも、いつかは死ぬのですよね。誰もが通る道・・・。若いうちから、ホスピスケアや余命や死について考えることはいいことだと思っています。そうすることによって、生きるということの尊さを実感することができ、また、生きている時間をより大切にできるような気がします。

山谷にあるホスピスのリンクです。
http://www.kibounoie.info/

そこの施設長の山本雅基さんが書いた、『東京のドヤ街 山谷でホスピスを始めました』という最近出版された本があります。さっと目を通しただけで、まだ全部読んでいないのですが、山本さんの経験を通した手作りのホスピスの姿が垣間見ることができて、考えさせられる本です。お勧めの一冊です。

いつも丁寧なレス、ありがとうございます!!!

「南千住」なんですね
(web上なので詳しく書けませんが)
なんか不思議なものを感じまする。。。
紹介ありがとうございます!

私の、「ホスピスケア」へ関心を持ったきっかけは
「ガンの延命治療」について考えた時でした。

fumohさん

コメントどうもありがとうございます。
私も関東在住です。

「ガンの延命治療」については、人それぞれの希望はことなり、難しい判断が必要とされますね。

「Living Will」(遺言・生前の意思表示・自分の尊厳死を守るため、希望の選択肢を事前に宣言しておくこと。例えば、人工呼吸などの延命措置の拒否、または、水分投与だけ希望など、自分の意思を明確に法権力のある書類にしたためておく。)について考えることが当たり前になればいいなということが、個人的な意見です。

自分の命が、自分のものだけのものであるとの共通理解が日本の社会の中にあれば、このような「Living Will」も普及されるのでしょうが・・・日本は家族の想いなどいろんなことが複雑に絡み、難しいですね。

単純なことも複雑にしている・・・ような気がして(独り言です)。

また、気軽にコメントくださいね。

ありがとうございます♪

fumohさん

どういたしまして。こちらこそ、コメントどうもありがとう。

先日、尊厳死が日本でも法制度化へ向かっているという記事を読みましたが、違和感を覚えました。

日本では法整備する時には行政主導で、医者や医療関係者を守る法制度であるのでしょう。

私がホスピスケアに携わっていた国では、尊厳死は個人の意思を最大限尊重するための法であり、医師や医療関係者を守るためのものではありませんでした。法律は市民運動から生まれたものでした。

日本では市民が権利を獲得するために法制度化を進めていくことはないのか!?・・・とちょっと鳥肌が立ちました。



尊厳死の法整備を恥ずかしくも、きちんと勉強していないので
責任を持ってコメントできないのですが、


>個人の意思を最大限尊重するための法であり、
>医師や医療関係者を守るためのものではありませんでした

この辺りは本当に、大きいものから細かいものまで、
「個人」や、<福祉>の分野で言うなら「現場の人間」を
無視して進める傾向がありますよね・・・。
嘆かわしいです。

fumohさん

コメントどうもありがとう。
私も尊厳死の法整備について、十分に分かって書いているのではないので・・・。

本当にそうですね。
「現場の人間」があまりにも軽視され、形式や制度ばかりが重視されているような気がします。

多くの日本の人たちが、国家という大企業の下請け仕事をやり、言われるがままに低賃金で労働をこなしていかなければならなくなるのだろうかと懸念しています。

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