るるどの覚書

全く私的な独り言から、素朴な疑問や社会的な関心ごとまで、北欧での生活の中で感じたり、思ったり、考えたことの覚書ブログ。気軽にコメントして下さると嬉しいです。

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2006/05/25

想像力と共感力

何度か想像力と共感の大切さについて考えさせられる出来事がありました。想像力や共感性を「生産性のない、効率性のない無駄なもの」と考える人たちに囲まれると心は寒々してくる。心が凍りつく前に、その場から去ってしまいたくなる。

私たちがあともうちょっと想像力と共感するチカラを持つことができれば、もうすこし住みやすい社会をつくることができるのだろうと思う。

孤立した環境の中での子育て、仕事がしたいのに働けない、疾病や障害を持ちながらの生活、障害や加齢による先行きの見えない不安など、人々はいろんな課題に直面している。

「そんな課題は、私とは関係ないし・・・目の前のことや自分の生活で精一杯、人の問題につき合っていることはできない・・・」と思う人が多いのかもしれない。でも、決して他人事ではない。

人間、誰もが一度は女性の体に宿り、この世に生を授かりました。小さくて歩けなかった時、オムツをしていた時、一人でお風呂にはいれなかったとき、一人で食べることができなかった時・・・そんな時を経て、人は大人になってきているのです。何故、その頃得た周りの人々からの支えを忘れてしまうのでしょう。ひとりだったら、今、私たちは存在することはできなかったでしょう。その支えがないが為に、多くの赤ちゃんや子供の命がこの世からいなくなっていることを考えると、どんな人も何らかの形で支えられてきていることがわかります。

支え助けてもらったことが人ごとだったかのように、記憶から消され・・・疾病や障害が他人事だと思える人は、ある意味で幸せだと思います。その一瞬の幸せを、当たり前だと思わずに稀有なひとときの幸せを満喫してほしいと願います。また、なぜかテレビに登場する評論家、政治家、学者、俳優、歌手などは、病気や障害とは無縁の人たちばかりのようです。病気や障害の特集でもない限り、それとは無縁のテレビ番組や新聞記事や雑誌記事ばかりです。

でも、現実には疾病や障害は私たちの日々の生活の一部だと思います。周りを見回しても、リュウマチの耐え難い痛みとともに何十年も生活している人、車椅子の生活をしている人、人工肛門や尿道つけている人、長年の偏頭痛や嘔吐と共に生活している人、薬害や薬の副作用によって苦しんでいる人、視力が落ちて見ることに不都合のある人、誰にも言えない感染症と共に生きている人、死にたいという思いに襲われる恐怖と共に生活している人、この世には自分の居場所がないと感じている人、「自分以下」の人間は存在しないと信じて生きている人、音が聞こえにくい人、突然パニックに襲われる人など沢山の人が、辛さ、痛み、不都合、不具合を感じながら、一日をやっと生ききっています。

耐えがたい苦しみを背負っているにもかかわらず、自分なりに懸命に暮らしている人たちから、いつも勇気を与えられています。そんな荷を負って生きている人たちこそ、英雄であり、師であると思います。お金では得ることはできない生きる力や勇気を与えてくれる人々たち、生きるとはどんなことか教えてくれる人々たち、代わりになって荷を背負ってくれている人たちを社会が切り捨ていようと、見捨てようとしている世論が形成されているようで不安を感じます。

今、多くの人たちの直面している困難な課題や一人では解決できない問題が、「自己責任」「自己負担」「自立支援」という一見常識的な言葉、でも本当は、社会の無責任・無関心を正当化する言葉によって、なおざりにする流れが強まっています。生存権のある人間が生きていくために必要な社会資源の切捨てが行われ、冷たい「社会の視線」によって片付けられようとしています。

常識的で綺麗な言葉に目くらませさせられないように、そして自分自身の持っている怒り、憤り、不満が「不幸な社会」の形成に加担することのないように、想像力を膨らませ、共感度を高め、感覚を鋭くし、辛い人生の中にも楽しみを発見しつつ生活できたらいいと願わずにはいられません。
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≪ 『貧乏クジ世代―この時代に生まれて損をした!?』 ホーム『「べてるの家」から吹く風 』 ≫

Comment

想像力と共感性こそ、人間が持ちうる最大の<知性>です。

人と人とのあいだも、国と国とのあいだも、どんどん共感が失われ、他者にたいする想像力が失われつつあるように感じています。そうして他者から自己を守ろうとハリネズミのように武装して---。北朝鮮の拉致被害者に同情する日本人がかつての戦争で強制連行された韓国・朝鮮の人々に思いを馳せないこと、ナチスに迫害されたユダヤ人が今パレスチナ人を迫害していること、テロで愛する人を殺されたアメリカ人がアフガニスタンやイラクで爆撃を受ける無辜の人々には思いを馳せないこと。。。想像力と共感があれば、と思います。この暗い時代に。

fumohさん

コメントどうもありがとうございます。
私もそう思います。想像力と共感性って、暗記力や効率性や生産性より、特に今の時代、意味あるものだと思います。

fumohさんのところで取り上げられている詩いいですね。心にずしんと訴えてくるものがあり、考えさせられます。

starstoryさま
コメントどうもありがとう。

自分が直接かかわっていないことや人に対しての想像力や共感がないと、多くのことに無関心になってしまうのではないかなと思います。自分を守ろうという姿勢ばかりで、他者に対して無関心になることは、無意識だとしても他者を傷つけていることかもしれない・・・。

ありがとうございますっ!!!
・・・なんか、もう、たわごとのような文章で恥ずかしい限りなんですが・・・。

fumohさん
コメントありがとう。またそちらに伺いますね。いろんな想いをこめた詩つくってください。
楽しみにしています。

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